インフルエンザ予防接種はお済みですか?

インフルエンザが流行る時期が近づいてきました。

日本では、例年12月~3月が流行シーズンです。

皆さんはインフルエンザの予防接種はお済みでしょうか。

今回はインフルエンザやその他、ウィルスへの予防も含めてまとめてみました。

普通の風邪と新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの特徴

新型コロナウイルス感染症は、初期症状が風邪やインフルエンザと似ていますが、症状が長引くことが特徴です。

風邪やインフルエンザは通常、発症から3~4日で症状が軽快しはじめます。

一方、新型コロナウイルス感染症は軽症であっても1週間ほど症状が続き、急激に悪化することもあります。

新型コロナウイルス感染症にウイルス性肺炎が合併すると、息苦しさ(呼吸困難)があらわれることがあります。

熱があまり高くなくてもだるさ(倦怠感)が強いことや嗅覚・味覚障害は新型コロナウイルス感染症の特徴ですが、まったくみられない方も多く、個人によって症状のあらわれ方は異なります。

風邪、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザなどの症状の違い

症状かぜ新型コロナウイルス
感染症
インフルエンザアレルギー性鼻炎
まれ
(症状が進むと38℃位迄の発熱)
37.5℃以上程度の発熱急な38℃以上の高熱なし
(あっても微熱程度)

くしゃみ
鼻水
鼻づまり
よくある・初期の鼻水は、透明でサラッとしているが、次第に粘りのある黄色い状態へ変化することが多い時にある・鼻水を認めても、少量で多くはサラッとしているまれ・鼻水を認めても、少量で多くはサラッとしているよくある・発作的で連続するくしゃみ・透明でサラッとした鼻水・花粉飛散時期などの特定時期に現れることが多い
せきある
(痰を伴う時も)
比較的多い
(痰を伴わない乾いた咳)
よくある
(ひどくなることもある)
時にある
全身症状症状が進むと、熱っぽさや、だるさといった身体全体の不調筋肉痛が比較的多く、倦怠感等を伴うことも関節痛、筋肉痛などを伴うなし
その他の
特徴
・のどや鼻の不快感からはじまり、のどの痛みや、声がかすれたりすることもある・典型的な初発症状はない・頭痛、はき気(嘔吐なし)も比較的多い・強い嗅覚・味覚障害、下痢などを伴うこともある※においや味が急に弱く(薄く)なったり、全く感じなくなった方は医療機関へご相談ください。・重い病気を合併しやすい点など、「かぜ」とは異なる特徴がある・鼻のかゆみ・目がかゆく、涙が出ることもある・においや味が分かりにくい

[2021年1月作成]
監修:日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部・感覚器科学分野 教授 大久保公裕先生
[参考]
新型コロナウイルス感染症 外来診療ガイド 公益社団法人 日本医師会 第2版 2020年5月29日
新型コロナウイルス感染症診療の手引き 第4版 2020年12月4日
インフルエンザの基礎知識 厚生労働省 2007年12月

参考 厚生労働省公式チャンネル:新型コロナ・インフルエンザ 感染拡大へのそなえ

インフルエンザ予防接種について

流行前のインフルエンザ予防接種は、以下の効果が報告されています。

  • 感染後に発症する可能性を低減
  • 発症した場合の重症化防止

ワクチンの持続期間

インフルエンザワクチンは、接種からその効果が現れるまで通常約2週間程度かかり、約5カ月間効果が持続すると言われています。

※過去の感染歴やワクチンの接種歴などにより差がある可能性があります。

接種時期

日本でのインフルエンザ流行は例年12月~3月頃なので、効果が現れるまでの期間を考慮し、10月から12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと言われています。2023年は例年よりも早く感染者が増加しているため、早めのワクチン接種をご検討ください。

65 歳以上の方など定期接種対象者向けには、お住いの市区町村から定期予防接種の実施時期などのお知らせがあります。

厚生労働省の発表より、2023年は9月末時点で例年より多めのワクチンが出荷されています。各医療機関での接種は、10月頃から開始されています。詳細は、各医療機関へお問い合わせください。

接種間隔

インフルエンザワクチンを2回接種する場合の接種間隔は、4週間おくことが望ましいとされています。医師の指示に従ってください。

子供のインフルエンザ予防接種について

13歳未満の方は、2回接種となります。1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、日本ではインフルエンザワクチンの接種量および接種回数は以下の通りとなっています。

なお、1回目の接種時に12歳で、2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考え2回目の接種を行っていただいて差し支えありません。

新型コロナワクチンとの同時接種について

インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンとの同時接種は可能です。 また、同時でない場合でも、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの接種間隔は、特に制限はありません。

詳しくは、⇒

厚生労働省「新型コロナワクチンに関するQ&A」https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0037.html

をご確認ください。

インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)について

 

免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることがあります。これを副反応といいます。季節性インフルエンザワクチンで比較的多くみられる副反応には、接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)等が挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日で消失します。

全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが見られます。接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日で消失します。

インフルエンザの予防のためにできること

手洗いとうがい: インフルエンザに限らず、まずは手洗いとうがいを行いましょう。インフルエンザウイルスは空気感染するだけでなく、手を介して感染することもあります。こまめな手洗いとうがいを実践し、ウイルスの拡散を防ぎましょう。

咳エチケット(適切な咳やくしゃみのマナー): 咳などの症状がある場合、マスクを着用するか、肘で口と鼻を覆って咳やくしゃみをしましょう。感染の拡大を防ぎます。

手を顔に触れない: 汚れた手で目、鼻、口に触れることは感染のリスクを高めます。手をできるだけ清潔に保ち、顔に触れないようにしましょう。

混雑を避ける: インフルエンザの季節には、公共の場や混雑した場所にできるだけ出入りしないように心掛けましょう。感染リスクが高まります。

人との接触時の注意: インフルエンザの症状がある人との接触を避けることが大切です。症状がある場合、家で安静に過ごし、他の人に感染させないようにしましょう。

健康的な生活習慣: 健康的な生活習慣を維持し、免疫力を高めることが予防に役立ちます。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心掛けましょう。


インフルエンザの予防には感染拡大を防ぐ個人的な対策と、予防接種が大切です。

症状がある場合は医師の指示に従い、適切な医療処置を受けることも大切です。

感染拡大を防ぐために上記の予防策を守り、この冬を乗り越えまていきましょう。

参考URL:

風邪・新型コロナウイルス感染症・インフルエンザの特徴、それぞれの症状は違うの?|知りたい!風邪のこと|風邪(かぜ)薬「エスタック」【エスエス製薬】 (ssp.co.jp) https://www.ssp.co.jp/stac/aboutcold/features-cold-flu-and-covid-19/

インフルエンザQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp) https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種することはできますか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp) https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0037.html

胃カメラ、大腸カメラ、経鼻内視鏡の大阪府豊中市 加地内科クリニックです。 (kaji-clinic.com) https://www.kaji-clinic.com/

インフルエンザの予防のためにできること – 豊中の緑の診療所だより (hatenablog.com) https://kaji-clinic.hatenablog.com/entry/2023/10/27/215318

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です